あなたは私の腹の中

管理人:モカさま
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内容:「怪物は誰?」サイコホラーサウンドノベル
使用ツール:LiveMaker / プレイ時間:約1.5~2時間 / ED数:1種類


【あらすじ&登場人物】
先代の神父亡き後、修道女のリリムは村人たちに支えられながら1人で教会を切り盛りしていた。
ある嵐の晩、その教会へ刃物を持った男が空き巣に押し入ってくる。
だが、男がリリムを襲おうとした瞬間、雷鳴が轟き男はその場で昏倒してしまった。
彼を助けようと献身的に看護するリリム。そんな彼女の姿に、男は…。

リリム :村の教会で暮らす修道女。敬虔で優しく、村人からも信頼されている。
ハイドラ :教会へ空き巣に入った男。額に傷を持ち、薄暗い過去がありそうだが…。
ニーズヘッグ :リリムの幼馴染。今は村を出ているが、たびたび帰ってきてはリリムに執着する。



【感想】
★★★★★ :独りよがりな善意度
★★★★☆ :不条理度
★★★★☆ :因果応報度

2019年ハロウィンゲーです。
元は夏の怪談として公開される予定だったらしくハロウィンらしさはほとんどありませんが、
洋風ホラーは夏よりハロウィンの方がむしろ似合う気がしますね。

選択肢のない一本道ノベルです。
この手のレビューをネタバレなしに書くのは相変わらず苦手なのですが、
モカ様の作品はそれでもご紹介したい!という強い衝動を感じて抗えない…っ!!
そもそもジャンルがサイコホラー、作者様のお言葉を借りれば「胸糞展開」はあるし
タブー要素も多々含まれます。
心理的にもかなりキツいお話なのに、では誰が悪の根源だったかと問われると…
「悪人なんて誰もいなかったんじゃない?」という答えに行き着くという不思議な物語です。
(善人だらけという意味ではない)
愛に対する価値感や正義の定義は人それぞれですが、異なるそれらを持った人間が下手に交わると
こんなにも世界は歪むのか、という部分に狂気と恐怖を感じました。
表面的には穏やかに進行する展開に「物語よ、ここで終われ…終われ…」と何度祈ったことか。
 
( 当 然 ) 終 わ っ て く れ ま せ ん で し た け ど 。
 
物語を心から楽しく読ませて頂いているのに、その物語が続くことに絶望するって
どういうことなの…。
読了後は深すぎるタイトルについていろいろ考察してしまいました。
その辺については作者様のpixivFANBOXにてあとがき的な記事(11/10)が書かれているので、
併せて読んでみると面白いですよ。

立ち絵やスチル(カットイン)等は全てほぼ白黒で統一されています。
背景画像が中世ヨーロッパ風で、まるで古いモノクロ洋画を観ているようでした。
たまにイラストの一部が動くのですが、メラメラと燃える炎が瞳に映ったり
瞳孔がわなわな震えたりするのが実に効果的で! 場面の緊迫感を助長させています。

HUNGRY TEA PARTY

管理人:六夏さま
内容:おかしなお茶会でおかしな友達と会話するコミュニケーションADV
使用ツール:ティラノビルダー / 1周プレイ時間:約5~10分 / ED数:5種類


【あらすじ】
お友達からお茶会の招待状を受け取ったあなた。
さあ、楽しいおしゃべりの時間を過ごしましょう。


【感想】
★★★★☆ :ダークメルヘン度
★★★★★ :スタイリッシュ度
★★★★ :マッド度

『こわいへや』同様、特に明確なハロウィン要素がある訳ではないのですが。
やはり今の時期にプレイしたくなる―そんな印象の作品でした。
本当にもう何もかもがお洒落! 今回もイラスト・BGM・SE等のセンスが抜群ですっ。
ダークなイラストに楽しげな音楽を掛け合わせたら、こんなにも不穏さが増すものなの…!?

「コミュニケーションADV」といいつつ、“お友達”との会話に文字は一切出てきません。
会話(ふきだし式)は全てイラストで表現されます。彼らが何を言っているのか推測しつつ、
お茶会を「平和に」「最後まで」進行させましょう。
お友達に【もぐもぐ】されたり【もぐもぐ】したりしなければ、ハートは満タンにせずとも
トゥルーEDまでたどり着けるはずです(むしろ【満タンにしたら危険】なヤツだこれ)。
こちらの返答次第で画面のどこかがちょっとずつ変化するので、それがヒントになるはず。
1周目は何が何だかさっぱり解らないまま【もぐもぐ】されてしまった(笑)のですが、
周回するごとにだんだん理解できるようになります。
この、徐々に彼らの声が聞こえてくる感じ、怖いんだけど実に実に楽しい…!
ついつい世界に没入してしまい、唐突にEDを迎えては「あっ…(現実に引き戻され)」のような
気分になりますが、それもまた楽し。
最後の最後、トゥルーEDラストのアリスの幸せそうな姿に素敵な余韻をいただきました。
(一部文字反転)

今作では主人公(あなた)の姿もOPとEDにチラリと出てきます。
外国の絵本でもに出てきそうな風貌なのに、背景の壁に貼られた偉人たちのポスターの
何と写実的なことよ…! 本当に隅々まで凝ってらっしゃる!!



ちなみに、作者様の作品で最初にプレイさせて頂いたのは『夢もすがら花嵐』でして。
そちらも既にコンプ済なのですが、春のイメージの作品なので記事UPは時期を見定め中~。
(今までも季節外れのレビューは何度もしていて今更なんですけどね;;)
とても幻想的で美しい和風作品です。気になった方は合わせてぜひぜひv
(追記:'20年3/12に『夢もすがら~』の方もレビューさせて頂きました!)

Aくんと祭のむこう あやなす

管理人:シキミヤさま
内容:ブロマンス系和風学園ホラーファンタジーノベル
使用ツール:ティラノスクリプト(LiveMakerから変更) / プレイ時間:約7時間
ED数:1種類

※『Aくんと祭のむこう』(以下無印版)からのリメイクです。
 それに伴いタイトルに「あやなす」が追加されたので、当記事も修正。

【あらすじ&登場人物】
1週間後に控えた文化祭。張り切ってその準備に勤しむ生徒達。
しかしこの学校には、いつもこの時期に思い出すように語られる奇妙な伝説があった。
それは―「逢魔ヶ時の伝説」。
何故か文化祭の準備期間のみ入れるという、怪異が潜む異空間。

文化祭準備1日目、あらたはふとした事からその異空間に迷い込んでしまう。
そこで「ある面影」を見つけた彼は、それから毎夕逢魔ヶ時の世界へ足を運ぶことに…。
その中で出会う不思議な人々。不思議な出来事。
彼らと過ごすうち、次第に新は自分が昔失ってしまった大切な“何か”を思い出していく―。

逢坂 新 :2年生。小柄で大人しい印象の少年。この春転校してきたばかり。
秦野千隼 :2年生。明るく優しく、天真爛漫な少年。子供の頃は病弱だった。
立花 遼 :1年生。少々ガラが悪く、他人とつるむ事を嫌う一匹狼。
吉田康平 :3年生。大のホラー好きだが超怖がり。好きな事にはのめり込むタイプ。
遠藤 仁 :2年生。新の友人。他人をからかうのが趣味で、いつも飄々としている。
先輩 :逢魔ヶ時の世界で出会う謎の少年。彼の事は誰も知らない。



【感想】
★★★☆☆ :ゾクリ度
☆☆☆ :ほのぼの度
★★★★★ :しんみり度

【リメイク版プレイによる修正あり】
「プレイ時間・約7時間」との概要に一瞬クラリとなりましたが、
読了後の今は「プレイして良かった…!!」と心の底から思います。
時間を忘れてつい読みふけってしまいました。
それでも何晩もかけないと読み切れない自分がもどかしい!><
物語は全6章から成る連作ものなので、私みたいな遅読人間でも非常に読みやすかったです。
各話のプレイ時間は約1~1.5時間前後。

まず最初に謝っておかなければならないのですが…私、“ブロマンス”ってBLと同じ意味だと
思っておりました。全然違うんですね! 知識不足ですみません!!(恥)
登場人物がほとんど男性というだけで、そういう要素は一切ありません。
章ごとに主役は変わります。が、全体を通しての主人公(核)は「新」です。
ジャンル的には確かにホラーであるものの、ファンタジー色が強いためかあまり怖くはありません。
「怪奇」より「不思議」や「奇妙」という言葉が似合うし、「暗闇」より「夕闇」が似合う感じ。
そういう意味では、タイトル画面のイラストは作品のイメージそのものズバリで素晴らしいですね!
(リメイクでタイトル画像は変更されていますが、変更後のものも雰囲気バッチリですよ)
笑いどころも結構あって、【ひよこの大群】や【走る人体模型】は何とも言えないシュールさが
ありました(^_^)(一部文字反転)
各話バラバラな事象を扱っているように見えてちゃんと最初から最後まで1本の線で繋がっており、
またこれだけの長さなのに無駄な寄り道展開もないところに確かな構成力と文章力を感じます。
特に、「五章」から「六章」にかけてそれまでのいろんな謎が一気に紐解けていく様は圧巻。
終盤は出来れば間を空けずに一気に読んで頂きたいですねー。
EDは私が望んだ結末とは少々違ったけれど、何とも言えない切なさがこみ上げてきてすごく良い。
静かで物哀しげなメインBGMや鈴の音のSEも雰囲気に合っていて心に残ります。
(鈴のSEなくなってた~残念っ(>_<))



ここからリメイク部分についての修正記事です。
無印版はほぼ文章のみのサウンドノベルでしたが、あやなすでは美麗な立ち絵やスチルがつきました!
立ち絵のある会話シーンなどではADVのように文章が画面下数行のみに表示されます。
普通のADVと比べると表示される文字数が結構多いな、という印象を受けましたが、
立ち絵がついても形式はあくまでノベルなのだから当然と言えば当然ですかね。
現在はトゥルーED(無印版と同ED)のみ実装されていますが、今後キャラ個別EDも
別途公開されるとのことで。楽しみ!
そちらが全て出揃ったらまた改めて感想を書かせて頂きたいです。



■スピンオフとしてホラーノベル『トンネループ』も公開されていました(現在は公開終了)。


ヘンゼルとグレーテルDS(ダークサイド)

管理人:ねこふじかおるさま
内容:童話風エログロホラー脱出ADV
使用ツール:ティラノスクリプト / 1周プレイ時間:約10~20分 / ED数:5種類
※こちらは15禁(15歳未満禁止)作品です。


【あらすじ&登場人物】
貧しい木こりの家に生まれた幼い兄妹・ヘンゼルとグレーテルは、
口減らしのため森の奥深くに捨てられてしまった。
目印を頼りに両親のもとへ帰るのか、2人で生きていく道を探すのか、それとも―?

ヘンゼル :主人公。グレーテルの兄。賢く冷静。
グレーテル :ヘンゼルの妹。無邪気に兄を慕う。



【感想】
★★★☆☆ :原作の名残度
★★☆☆ :エログロ度
★★★★★ :メルヘンとホラーの融合度

ゲーム置場専用URLはこちら→CHARONゆにばーす様

DL版とブラウザ版あり。スマホにも対応しています。
過去にレビューさせて頂いた『赤ずきんダークサイド』で受けた衝撃を今でも覚えております。
本作はその続編とのことですが、お話自体が繋がっているという訳ではなく
「童話×ホラー」のシリーズものといった感じでしょうか。
終始濃い影がかかっているヘンゼルとグレーテルの表情が可愛らしくも恐ろしい…。

森に捨てられた兄妹が家までの道しるべとして落としておいたパンくずを見失い、
迷ってしまうお話。この辺りは原作そのままですね。
両親の計画をこっそり盗み聞きしているヘンゼルが…怖い! 怖いよ!!Σ(TдTill)
しかし、より強烈な印象を残してくれるのはグレーテルです。
童話でも最後に過激な行動を取るのは彼女ですからねー。
本編でも同様のルートがありますが、そのままめでたしめでたし…とはならないのが
やはり、といったところ。
グレーテルが酷い目に遭うパターンもあるにはありますが、大体はヘンゼルの方が不憫でした。涙
グレたんの歯を見せてニカッと笑うあの表情が、この作品のすべてを物語っている気がします。

エロやグロに関しては、よほど苦手な方でない限りは大丈夫じゃないかな?というレベル。
逆に言えば、そちら方面を期待してプレイする作品ではありません。
個人的には『赤ずきん~』より童話とのギャップの衝撃は小さかったですが、
もともとこちらの原作の方がより残酷な物語だと思っていたせいもあるかもしれません。

つばさヘブン

管理人:乃花こよりさま
←公式バナーが無いので素材をお借りして代用
内容:不倫×ヤンデレホラーADV
使用ツール:ティラノビルダー / 1周プレイ時間:約10~20分 / ED数:4種類
※こちらは15推(15歳以上推奨)作品です。


【あらすじ&登場人物】
妻が出産間近で里帰り中のため、夕食を買いにコンビニへ出かけた高校教師の葛木。
そこで偶然、同じくコンビニ弁当を買おうとしていた女生徒・羽石つばさを見かける。
いつも1人で夕食を取っていると言う羽石に、葛木は学校や妻には内緒で
彼女を食事に連れて行くのだが…。

葛木 :主人公。平凡ながら幸福な人生を送っている新婚高校教師。妻からの愛称は「たーくん」。
羽石つばさ :葛木の受け持ちの女子生徒。明るくて顔も可愛い、いわゆる「優等生」。
小野寄えみる :羽石の親友。お嬢様育ちだが、オカルト好きで少々変わり者。



【感想】
★★★★ :クズ度
★★☆☆ :お色気度
★★★★★ :救われない度

登場人物全員クズという素敵ワードをお聞きしまして!(笑)
(あ、主人公奥さんは除きます)
絵柄が非常に可愛いらしく、つばさちゃんのぷにっとしたほっぺとか柔らかそうな体つきとか、
女の私でもくらくらしてしまいました。
意志が弱そうで場当たり的性格の主人公ではひとたまりもないでしょうねぇ。

奥さんの事は大事にしていそうなのに、女生徒への情に流されずるずる深みに嵌ってしまう主人公。
不倫に陥るきっかけがほんの些細なものだけに、妙に日常的でリアルな怖さがありました。
これで主人公がつばさを突き放せない理由が「優しすぎて」とかならまだ同情の余地もあるのですが、
彼女に対する思考がシャレにならないくらいクズ! クズです!!(^_^;)
欲望には忠実なくせに自分を正当化しまくり、最後は己の日常を守る事だけに終始する。
それはもういっそ清々しいほどで…非常に良かった!(エッ)
一方、つばさに関しては多少同情出来なくもないのですが(同性の身びいきですかね?)、
あまりに自分に都合のいい解釈ばかりして聞く耳持たないところがやはりどうしようもないです。
救われないEDだらけですが、そんな彼らが地獄に堕ちていく様を見届けるのはある意味痛快。
「因果応報」「自業自得」という言葉が始終頭の中をぐるぐる駆け廻るゲームでした。
メニュー画面の画像が敢えて奥さんとの幸せ2ショット写真というのが、また背筋を凍らせます。

EDの内訳はTRUE×1、BAD×2、HAPPY×1の計4つ。
いつもは何となく「TRUE」と名の付くEDが最終エンドという感覚ですが、
こちらではHAPPYENDがそれに当たる感じですね。ヤンデレの真髄を見た…!
主要人物はそれなりに全員幸せ?になりますが、何も悪くない主人公奥さんが一番酷い目に遭っていて
何ともやるせない気分にさせられました。
平凡な日常に潜む狂気を垣間見たい方にオススメです!

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