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下弦之月 別館。ご来訪ありがとうございます。
横路の物語
- Posted at 2016.07.14
- l現代物(乙女)

攻略人数:3人 / ED数:7種類
【あらすじ&登場人物】
平凡な高校生活を送り、今日卒業式を迎えた主人公・高田紗文。
ところがその帰り道、紗文は横断歩道を渡る途中で突進してきたトラックに轢かれてしまう。
死を意識した瞬間、脳裏に浮かんだのは何故かそれほど親しくもなかった3人の知人の顔。
――そして、気が付くと彼女は横断歩道の向こう側にいた。
手にしていた卒業証書は消え、昼過ぎだったはずの時計は朝の時刻を指し。
日付は1年前――高校3年の始業式まで戻ってしまっていたのだ。
黒木瞬司 :主人公のクラスメイト。特別目立つ存在でもなく、日直以外でろくに話した事もない。
坂口春太 :弟の友人。よく家に遊びに来るが、いつも礼儀正しい少年、というだけの印象。
錦織 恵 :主人公がよく訪れるカフェの店員。オーダー以外で口をきいた事はなく、名前も知らない。
時使い :タイムスリップした主人公の前に現れた謎の青年。混乱する主人公を導くが…。
【感想】
★★★★☆ :糖度
★★☆☆☆ :コミカル度
★★★★☆ :シリアス度
私がずっと完成を心待ちにしていた作品の1つです! わーいヽ(´▽`)ノ
ゲーム概要の文章が興味を抱くきっかけだったので、ここに引用させて頂きますね。
貴方の知らないところでは、あなたにまつわる無数の物語が生まれ続けている。
その中には、知らずに終わるにはあまりに惜しいものもある。
あなたの知らないあなたの物語を、ひとつだけお返ししよう。
そうしたら、ゴールの場所も変わるかもしれない』
「もしも自分も知らない自分と誰かとの繋がりが存在していたら」
…なんてこと、誰しも一度は考えるのではないでしょうか。
この作品は、人生最後の1年間をもう一度やり直す機会を与えられた少女の物語です。
それなりに楽しく、それなりに充実して過ごしてきたと思っていた人生。
が、いざ振り返ってみると実は何も見えておらず、何も知っておらず、何もその手に得ていなかった…。
周囲にはこんなに素晴らしい宝物が溢れていたのに! ――というような。
私自身、特に夢もなく割とダラダラ学生生活を送ってきた自覚と後悔があるので、
この主人公にはかなり共感してしまいました。
自分から積極的に周囲に意識を向け行動することって大切なんだと改めて気付かせてくれて、
奥深いメッセージ性も感じられます。
とてもふんわりとした優しい雰囲気なのですが、プレイ後はちょっと気を引き締めて
背筋を伸ばしたくなる、そんな作品でもありますね。
案内役(?)・時使いさんの適度な淡泊さが、重くなりがちなテーマに良い脱力感を出していました。
いいかげん過ぎず、かと言って必死になり過ぎず、最後までゆる~く寄り添ってくれる
あのキャラクター、いいなぁ。彼とのED(非恋愛系も含めて)がないのが実に残念…。
水彩で描かれたような柔らかな画風に温かみのある手描きフォントが印象的です。
四季の移り変わりや平日・休日の別でキャラクターの服装が細かく変わるのも要チェック!
立ち絵はもちろん行動選択画面のミニキャラ、更にはスチルの各衣装も
どの季節にそのスチルを見たかによってちゃんと変わってるんですよー! スゴイッ Σo(゜∀゜o*)
(ちなみに、行動選択画面では時計の針も季節ごとに進んでいます)
セーブ・ロード画面の本棚のようなデザインも可愛くてお気に入りv
各キャラの結末としては、白ウサギEDと黒ウサギEDの2種類が存在します。
王道ハッピーEDは白ウサギの方ですが、黒ウサギもバッドEDという訳ではないので大丈夫。
ヒロインに関してのみなら、むしろ黒ウサギEDの方が今後より豊かな人生を送っていきそうな…?
特に、春太・黒ウサギEDはとても前向きで爽やかな余韻があって素敵でした!

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