sister in the xxx

管理人:あきばれさま
内容:兄妹愛掌編ビジュアルノベル
使用ツール:吉里吉里2/KAG3 / プレイ時間:約5分 / ED数:1種類


【あらすじ&登場人物】
屋敷の中でお互い以外に拠り所を持たない孤独な兄と妹。
2人は心中しようとして失敗してしまった。

兄 :心中未遂以来、家族の監視の目が厳しくなり気分が落ち込み気味。
妹 :兄の唯一の心の支え。兄を盲目的に愛する。



【感想】
★★★★☆ :狂愛度
★★☆☆ :真相の意外度
★★★★★ :暗鬱度

GW中に開催されていた「一週間ゲーム製作大会」企画の参加作品です。
あらすじやサンプル画像のイメージからお察しの通り、救いのないダーク系の物語です。
同作者様の『ヌシアルハナ(・ハルノヨ)』の雰囲気がお好きだった方には特にオススメ!
分類カテゴリは非常に迷うところでしたが、乙女ゲーではないし、
かと言ってホラーやサスペンスでもないしな…ということで結局「その他」に。
恋愛要素がありますが、登場人物は兄妹なので苦手な方はご注意くださいませ。

物語は「side:A」から「side:C」まであります。
AをクリアするとBが出現し、Bをクリアすると更にCが…という流れで、各話は1~2分程度の長さです。
面白いのは、AもBもCも文章自体は(多少の追加はあれど)全く同じだということ。
違うのはBGMと立ち絵の表示のされ方のみなのです。
side:Aのラストで「ああ、そういうことか…」と察せられるものがあるのですが、
ぼんやりと感じていた狂気が話を追うごとに徐々にはっきりと形を成してきて。
ただ同じ文章を読んでいるだけなのに、ぞわぞわとした感覚が自分の中で肥大して
せり上がって来るのが判ります。震える…!
ネタバレ無しでレビューしようとすると書けることがほとんどない作品ではありますが、
やはり私は作者様のこの退廃的で陰鬱な筆致にとても心惹かれてしまうんですよねぇ。
短編ながらもコンフィグ画面やメニューボタン等に統一感(伏線も…)があり、
隅々まで丁寧に作られている良作でした。

KiTAN-キタン-

管理人:たぬ子さま
←公式バナーが無いので素材をお借りして代用
内容:伝承を元にした和風紙芝居ノベル
使用ツール:NScripter / プレイ時間:約20分 / ED数:1種類
※こちらは12推(中学生以上推奨)作品です。


【あらすじ&登場人物】
むかしむかし、ある北の地に1人の鍛冶屋と器量良しで評判のその娘が住んでいた。
ある日、娘は怪我を負って倒れていた見知らぬ若者を家に連れ帰り、彼を献身的に介抱した。
その甲斐あって回復した若者はそのまま鍛冶屋を手伝うようになり、次第に娘と心通わせるようになる。
しかし、決して己の素性を明かさない若者に鍛冶屋の不審は募っていくのだった。

若者 :ふらりと現れた寡黙な男。相当な剣の使い手で、異国の鍛造技術も持っている。
娘 :鍛冶屋の一人娘。近隣の村々にまで噂が届くほどの美貌の持ち主。
鍛冶屋 :職人気質で頑固だが娘思いの父親。若者の腕を認めつつも警戒している。



【感想】
★★★☆☆ :ロマンス度
★★★★★ :アクション度
★★★ :ドラマチック度

和風ジャンルレビューが続きますな! ちなみにもう1作続く予定です…(ボソッ)
こちらも以前から気になっていた作品です。青森県弘前市に残る伝承が元になっています。
DLはサイトブログ左メニューにある「ブックマーク」から(ふりーむ!様へ飛びます)。

「紙芝居ノベル」とあるように、クリックするたび紙芝居をめくるかの如く画面が変化していきます。
それでいて文章は無駄な修飾を省いた簡潔なもの。
グラフィックと音のみで魅せるシーンが多々あり、カット割や演出には特にこだわりを感じました。
骨太な画風と墨絵のような白黒画面も相まって、まるで古き良き時代映画を観ているよう。
かと思うと、光る目や鮮血などピンポイントで色が使われており、それがまたインパクトを与えます。
戦闘シーンは躍動感に溢れていて圧巻の迫力ですよ!

武骨で男臭い物語かと思いきや、唯一の(と言っても全員で3人+αですが)女性キャラクターである
娘の美しさったらもう! 清楚なのにお色気もムンムンなのです…。
そんな彼女のサービスシーンがちょこっとあるので背後にはご注意を。
戦闘シーンを「動」とするならば、若者と娘のしっとりとした恋模様はまさに「静」。
ここでもやはり言葉少ななのですが、キャラクターの表情・仕草からしっかり心情は伝わってきます。
寡黙で孤独な若者と心優しい娘の恋の行方や如何に―…。
よく考えると昔話としては王道なのかなと後から思ったのですが、プレイ中の私にとって
あの展開は予想外でして。「ええっ!?」となってしまいました。
ほとんど感情を表すことのなかった若者の、最後に見せた表情が何とも…何とも印象的です。

元の伝承はクリア後のおまけで読むことが出来ます(wikiではまた少し違った内容でした)。
比べてみると、オリジナルの形はしっかり残しつつ、断然エンターティメント性に優れた伝奇活劇へと
昇華されているのが判ります。このアレンジりょく…素晴らしい!

キュノロドンの牢獄

管理人:pineteaさま(管理代表:Bcarさま)
内容:神よ、どうか死にゆく彼らに救いを
使用ツール:WOLF RPGエディター / 1周プレイ時間:約5~15分 / ED数:24パターン
※こちらは12推(中学生以上推奨)作品です。


【あらすじ&登場人物】
圧政に苦しむとある領土に、死刑囚を収容する牢獄―通称「キュノロドンの牢獄」があった。
主人公は教会からその牢獄へと派遣された1人のシスター。
彼女は死を待つ囚人達のため、今日も慈悲の心で施しを与えるのだった。

エナ :教会のシスター。先の戦争で夫を亡くした未亡人。母性が強く慈悲深い。
クレイオス :【罪状】反逆。主である領主を暗殺しようとして失敗した元騎士。実直そうな男。
コキノ :【罪状】売淫。蠱惑的な容姿を持つ少年。その美貌で多くの人間を誑かしたとされている。
ダモン :【罪状】詐欺。全身傷だらけの粗野な男。知人から金を騙し取った罪で投獄された。
看守 :キュノロドンの牢獄の監視役。淡々と職務を遂行しているようだが、実は…。



【感想】
★★☆☆☆ :救われ度
★★★★☆ :虚しい度
★★★★★ :運命を変えたい度

乙女ゲーのようで、鬱ゲーのようで、でも今までプレイしたどんなゲームとも違う
不思議な余韻を残す作品でした!
先に言っておきますと、どのようにプレイしても死刑囚らの運命は(一部を除き)変えられません。
断頭台の露と消えるその日まで、出来るだけ彼らの心に寄り添いそのよどみをきよめてあげるのが目的です。
別ゲームにて物理的に救うことも可能になりましたが、それはまた後述。

教会から受け取ったお金で施し品を買い、それらを囚人達に与える(与えなくても可)。
プレイはこれを3日間繰り返すだけです。あまりにもあっさり終わるので最初は拍子抜けして
しまうかも。
施し品への感想は様々ですが、己の未来を諦めている彼らなのでリアクションは割と薄め。
好みを探るのはなかなか難しかったですね。
好みの品を与えることで親密度(?)を上げ、最終日までに彼らの心を開くことが出来れば
誰にも言えなかったその胸の内を話してくれるかもしれません。
複数キャラの懺悔を同時に聞くことも可能です。が、刑執行当日に最後の挨拶に来てくれるのは
最も親密度の高い人だけのようなので、目的キャラ以外への過干渉にはご注意を。
ちなみに、とある方法で物騒なモノも渡すことが出来ます。
てっきり全員脱走用に使うものだと思っていたら、これがまた実に三者三様の使い方で…
思わず「巧いな~」と感心させられました!
EDは各キャラの死刑執行時の様子が文章のみで語られるという珍しいスタイル。
しかし、その淡々とした叙述が逆にいろんな想像の余地を残してくれるのです。
虚しさも癒しも倍増される感じ…。
迎える結末は基本同じなのに、こうも印象が異なるとは不思議なものですね。
1プレイで全員何かしらのEDを迎える形になるため、ED数は「○つ」ではなく「○パターン」という
単位になっています。

この作品をプレイして「どうしても彼らの運命を変えたい!」と思った方は、
嘘の日に公開されたおまけゲーム『キュノロドンの牢獄 Anothe Side』をプレイしましょう。
サクッと終わるミニゲームですが、本編でのもやもや感を吹っ飛ばしてくれますよ~(^-^)
本編とは違ってコメディです♪

まい、ルーム

管理人:まゆげさま
内容:身勝手な人達の物語
使用ツール:ティラノスクリプト / 1周プレイ時間:約10~15分 / ED数:5種類
※こちらは15禁(15歳未満禁止)作品です。


【あらすじ&登場人物】
マイとメルは仲の良い双子。
最近体調が悪く、部屋に篭りきりのマイのために今日もメルは部屋を訪れる。
(制作者サイト様より引用)

マイ :メルの双子の妹。メルのことが大好き。最近はずっと部屋で過ごしており、外に出ていない。
メル :マイの双子の兄。マイよりは大人びていてしっかり者。妹のことは甘やかし気味。



【感想】
★★☆☆ :糖度
★★★★★ :衝撃度
★★★★★ :やるせない度

上記「内容」欄↑にある「身勝手な人達の物語」という説明はDL先のふりーむ様での紹介文を
そのまま引用させて頂きました。
というのも、それ以外この物語をどう説明しろというの…!と全くお手上げ状態だったからです。
今までの作品からして作者のまゆげ様は簡単にオチが読めるような、
そんな生温い物語を書かれる訳がないと判っていたのに…判っていたのに……!!
今回も予想の遥か上を突っ走る展開に「うおぁぁぁぁ…!!!」と驚かずにはいられませんでした。
恋愛要素はありますが、乙女ゲーではありません。
また、一部(軽くはない)残酷描写も出てきますので、気になる方は公式サイトの注意書きを
確認しましょう。

普通にプレイしていると、病弱だけど無邪気な妹と彼女にめっぽう甘い兄の微笑ましい会話劇なのです。
(キャラクターのピンク髪や温かみのある部屋背景も可愛らしい雰囲気の助長に一役買っていますね。
これも計算のうちなのか…!?)
素直に選択肢を選べば大抵の人は最も平和なED1にたどり着くでしょう。
が、そもそもその選択肢がオカシイ。「何故そんなことを訊く?」と思うような2択ばかりで、
警戒した私はつい消極的な答えを選んでしまい、最初はED3に行ってしまいました。
そしていきなりの衝撃ラストにただただ呆然…(゜□゜ )ポカーン
このゲームの真髄はED4と5にあると思います。
ED1以外はどれもそれなりに衝撃的ではあるのですが、4・5とはもう比べるべくもありません。
おまけ話を含めて複数のキャラ視点から物語を見ることができ、
全ての伏線がきちんと回収されているのも良。
真相は想像を絶するものでしたが、本質的に悪人は誰もいなかった(と思う)のが救いでしょうか。
ただ“身勝手が過ぎた”。やはりその一言に尽きます。

制作ツールはティラノスクリプト。
ティラノ作品は若干操作がしづらいという印象があったのですが、こちらは嘘のように快適でした!
私のPCが古いせいか起動に若干時間がかかるのと、操作によってはバックログ参照が
出来なくなってしまうという不便さはありましたが許容範囲です。
(バックログについてはゲーム内のCONFIGに注意書き有)
おまけにはCGリスト・EDリストの他にBGMリストも実装。ED曲がとても素敵だったのでこれは嬉しい♪
また、本編とはうって変わってプッと笑えるユーモラスなおまけもありました。
どんな話を描こうとこういう要素を決して忘れない作者様、さすがです…!

ねこの帰り道

管理人:3色ぱんさま
内容:運試しノベルゲーム
使用ツール:LiveMaker / 1周プレイ時間:約5分~1時間 / ED数:24種類


【あらすじ&登場人物】
ごく普通のネコ好き高校生・猫田 陽。
いつもの放課後、彼は友人から不吉な【警告】を受ける。

「お前、今日は災難な日になるぞ」

そして出会う、謎のネコ。
彼と謎のネコの、帰り道に起きる数々の災難。

無事、家にたどり着く事が出来るのか―? (制作者サイト様より引用)

猫田 陽 :主人公。猫が大好きな男子高校生。足の速さには自信アリ。
謎のネコ :校内に迷い込んだ(?)白っぽいネコ。どこかの飼い猫のようだが…?
宇佐見空斎 :主人公の友人。やや胡散臭いが、タロットカードによる占いが得意。
浅羽加奈子 :主人公の同級生。占い好きで騒々しいマイペース娘。
奥寺 愛 :加奈子の友人で幼馴染。クラス委員長も務める優等生。



【感想】
★★★ :運に左右される度
★★★★☆ :ドタバタ度
★★★ :ほっこり度

猫好きならプレイして損ナシ、な1作でした~v
私自身は犬しか飼った経験がありませんが、いつか犬猫を同時に飼うのが夢です。
出来ればこのお話のような猫にゃんに出会いたい…!

まず絵柄がとっても可愛い!
そしてシナリオボリュームの割に立ち絵(のあるキャラ)・スチルがかなり多め。
さらに、ストーリーが笑いあり・感動あり・ちょこっと病み(?)ありで
いろんな雰囲気の絵を一度に拝む事が出来るのですよー。
私のお気に入りスチルは何と言っても「ダッシュ○○○」。
あの顔…あのポーズ…たまらん! 何度見ても大爆笑ですっ!!(o≧∀≦)ノ☆バンバン!!
システム的には選択肢を選びながら物語を読み進めていくタイプのADV系ですが、
面白いのはところどころに現れる「死神うさぎ」によるランダム選択肢。
あるポイントまで読み進めると一時的に「死神うさぎ」なるものが表示されます(複数回)。
その表示中に例えば「右」or「左」という選択肢が出現、「右」選択でバッドEDになったとしますよね。
ならば「左」がアタリなのか…というと、さにあらず。
正解はその都度ランダムに変わり、2周目には「左」が不正解になっていたりするんです!
しかもその「死神うさぎ」が出ている間はセーブ機能がシャットダウン。保険がききません。
セーブ封印中の選択肢は1つとは限らないので、正解選べたと思っても次で失敗、
運が悪ければ延々バッドEDばかりを見続ける―なんて事も。
ただし難易度自体は低めです。ED数も多いですが、選択肢ハズレですぐバッドEDになりますし
根気さえあれば必ずクリアは出来るはず…!多分!!(←エッ)

最後のEDは「おまけ」をプレイする事で表示されます。
おまけと言いつつこちらにも多数のスチルや選択肢があり、本編の伏線を回収する
とても重要かつ素敵な裏ストーリーとなっていました。
本編よりランダム要素が増えている事だけが要注意事項ですがっ(汗)
心にグッと来るほっこり感動要素は是非こちらで。皆いい人で良かったね…!(ノ∀`)

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